老後の健康づくりとは

老後に健康で元気に過ごすためには、体を適度に動かすことが大切です。 無理にランニングや筋力トレーニングをしたり、ジムに通う必要はありません。 若い頃と違って無理のきかない体ですから、無理をせず楽しく体を動かすことが大切です。 体を動かすことと同時に大切なことが、ストレスを溜め込まないこと。 高齢者は精神が不安定になりやすく、そこからうつなどの心の病気を患ったり、心疾患などの病気にかかりやすくなると言われています。 免疫力を低下させる原因にもなるので、運動やストレッチなどを通して体の循環を上げ、同時にストレスも予防していきましょう。 運動が難しい場合は、自宅の室内で軽く体を動かすことも良い方法です。 それが難しい場合は、マッサージ器やストレッチ効果のある運動器具を使うなどして、体のコリを取り除きながらリラックスしてみましょう。 運動やストレス発散をする一方で、病気を予防するためには食生活も改善していきましょう。 濃い味付けや油物は避け、体に負担のかからない食べ物や調理方法を試してみましょう。

老後の健康と運動

高齢に入ると、健康的な体を手に入れようとしてランニングやウォーキングを突然はじめる方がいます。 しかし体が出来ていない状態でいきなり運動を始めるのは心臓に負担がかかるおそれもあり危険です。 筋肉痛や疲労骨折など、さまざまなトラブルも考えられるので、しっかりと柔軟をしたり、筋肉をつけてからの運動をおすすめします。 若い頃とは違って、体に負荷のかかるスポーツを突然はじめるのは無謀な挑戦です。 時間がたくさんあるからといって、若い人と同じように激しいスポーツをすると、翌日にどっと疲れが押し寄せることもあります。 疲れすぎて布団から起き上がれなくなったり、筋肉痛がなかなか治らず家事などに影響する可能性も…。 大切なことは、健康のための運動は細く長く続けることです。 若者には負けまいと、苛酷な運動をして見せるのはあまり意味がありません。 昔から続けていて、大好きなスポーツであっても、肉体は確実に老いています。 自分自身の限界をよく知ってからトライするのが正解です。

老後の健康と食生活

高齢者の健康を考える際、もっとも重要なものが毎日の食事であると言われています。 中高年期には生活習慣病などを防ぐための低カロリー食が推奨されますが、高齢に入ると自然と小食になり、油物などを避ける傾向が出てくるため、生活習慣病の予防よりも栄養をまんべんなく摂ることを考えなければなりません。 小食になると好きなものや食べたいものが中心となり、体に必要な栄養素が欠乏しやすくなります。 若い頃のように三食きちんと食べられなくなり、一食抜いてしまったり、朝食と昼食を一緒にしている方もみられますが、ビタミンやミネラルなどをまんべんなく摂ることが健康を維持するポイント。 お酒やタバコなどの嗜好品が好きで、栄養の摂取が二の次になってしまっている方は要注意です。 高齢に入ると骨や筋肉が弱るので、毎日のカルシウムの摂取も必要不可欠です。 牛乳やチーズなど、たくさん食べる必要はありませんが、毎日少しずつ口にすることが大切です。

老後の健康と心の健康

自由で健康な老後を過ごすには、体の健康のほかにも心の健康が必要不可欠です。 老後は、毎日が驚くほど自由で時間もあり、どうやって時間を潰そうかと考えはじめます。 する事がない、思いつかないとなると、人の心はだんだんとネガティブになってしまうもの。ネガティブをこじらせてしまうと、心の健康も損なわれてしまいます。 心の健康を維持するには、ストレスを少なくすることが大切です。 余暇時間の過ごし方もそうですが、人間関係や家族関係を円滑に保つことも心の健康維持につながります。 配偶者との余生の過ごし方や毎日のコミュニケーションも重要な要素です。 老後に心の病を発症することで、体調を崩したり心身の不調が慢性化するケースも多くみられます。 大切なことは、心が沈んできたと思ったらそれを一人で抱え込まないことです。 地域社会への参加や、子供・孫など若い人と関わるのも良いでしょう。 新鮮な体験を通して生きがいを見出すのも、心を健康にし明るくするための方法です。

老後の健康と睡眠

高齢者には、早くに寝て早くに起きる生活を送っている方が多い反面、睡眠不足に悩まされている方も少なくありません。 若者の睡眠不足とは違い、高齢者の不眠症状は加齢にともなう睡眠の浅さ、寝つきの悪さなどが原因と言われています。 睡眠不足はうつや注意力の低下など、さまざまな身体的リスクをもたらします。 睡眠薬を使って眠りにつく場合、だんだんと睡眠薬の量が増えてくる問題も起こりやすく、逆に不眠を放置して夜眠らないままでいると、心疾患や肥満のリスクを高める可能性があります。 不眠症は高齢者にとって、認知症を発症させる原因にもなると言われています。 不眠状態に陥っている方はふだんの生活を規則正しくし、入眠前にアルコールやコーヒーなどを飲むのを控え、万が一途中で目が覚めてしまっても、二度寝をするなど睡眠不足の解消を心がけましょう。 規則正しい睡眠は、食生活や運動と同様に健康に影響を与えるものです。 なんとなく眠るのがもったいないと思った時でも、意識的に布団に入るように習慣をつけましょう。

老後の健康と生活リズム

老後の健康は毎日の生活にかかっていると言われます。 というのも、高齢者は体の免疫機能や骨・筋肉組織、内臓などあらゆる部分の機能が低下し、病気にかかりやすくなっているからです。 生活が不規則になり、さらに食生活も不規則になると、病気を抱えるリスクも高まります。 高齢者の日常生活の中でも、特に深刻なものが「睡眠」です。 人は高齢になると眠りが浅くなり、夜中や明け方に目が覚めてしまったり、途中で何度も起きるなど、睡眠のトラブルが多くなります。 早い時間に眠くなるのは高齢者の特徴のひとつですが、早い時間に起きてしまうのも高齢者ならではの生活スタイルです。 しかしあまりにも早い時間に起きてしまうと、睡眠不足を引き起こします。 若い頃は何でもなかった睡眠不足も、高齢になるとうつや記憶力の低下などをもたらすため、決して無視できない問題です。 心臓病などの原因にもなると言われていますから、ふだんの生活リズムを整えることが末長く健康を維持する秘訣と言えます。

老後の健康と老いへの理解

人間も動物も、誰もが避けたいと思っていても避けられないものが「老い」ではないでしょうか。 生き物は誰しも、寿命が来れば自然に死に至ります。 どんなに健康な人でも、ある日を境に死が身近になることもあります。 老後に入ると誰もが、一日でも長く生きていたいと思うようになるものですが、老いるということはあくまでも自然なこと。 健康を心がけるのはとても良いことですが、自然に年をとっていくことを受け入れる努力もまた必要です。 老いた自分なんて見たくない!と思うのはもっともです。 誰もが、自分の若い頃や一番活躍していた頃のことを思うと、老いが空しく感じるものなのです。 しかし逆に考えれば、若い頃を思い出して空しくなる程長生きをしているとも考えられますし、それはとても幸せなことです。 死ぬまで健康を維持しようと心がける人は魅力的ですし、若者にも劣らないくらい活動的で努力家です。 それと同時に自然な「老い」を理解してみれば、さらに自分の魅力を知ることにもつながります。

老後の健康のためにできること

老後に健康な体を維持するには、中高年期にバランス良く栄養を摂る食生活を心がけ、老齢に入るまでに体を動かす習慣をつけましょう。 栄養を摂って筋肉の衰えを防ぐことが、体の内側も外側も健康に保つ秘訣と言えます。 高齢になると、小食になり栄養が偏りがちになります。 加えて運動も面倒になりますから、知らないうちに体が衰えていき、骨折しやすくなったり、関節が弱って体を支えにくくなったりします。 関節炎や体の痛みなども感じやすくなります。 栄養素は、ミネラルやビタミンをしっかりと摂りましょう。 食品から摂れない場合はサプリメントを活用したり、健康食品で代用しても良いですし、一回に食べる量は少なくても回数を増やすなど、工夫が必要です。 とにかく栄養を補わなければ人間は体を維持することができません。 ウォーキングや室内でのエクササイズなど、心臓に負担がかからない程度に体を柔軟に保っておくことも健康を維持する秘訣です。 汗をかき息苦しくなるほど運動をする必要はなく、あくまで代謝をアップさせる程度で十分です。

老後の健康をサポートしてくれるもの

老後の健康を支えてくれるもの、それは「備え」です。 退職してから寿命を迎えるまでの期間は人によって幅がありますが、退職したその日からセカンドライフが始まるのは誰しも同じです。 ファーストライフとセカンドライフの大きく違うところは、加齢によって今までのように自由に動いたり、活動がしにくくなっていくということです。 老後も仕事や趣味をバリバリやっていく!という方でも、若い頃と違って家の中のちょっとした段差がわずらわしく感じたり、思うように体を動かせなくなっていることに気づくかもしれません。 そこで、少しでも健康的に生活がしやすいように、セカンドライフを視野に入れたリフォームや住宅の住み替え、医療保険への加入や介護施設の選択など、あらゆる備えをしておく必要があります。 自分の老後は、どれだけ生きられるかは分かりません。 思ってもみない程長生きする可能性もありますし、自宅が住みづらく、他の住居へ移る可能性もあります。 自分がさらに老いた時のことを考え、早いうちに備えを始めてみませんか?

老後の健康を守る方法

老後の健康は毎日の食生活と生活習慣にかかっているとも言われています。 言うまでもなく、病気を予防するには食事や生活リズムを整えることが必要不可欠。 若い頃のように食べたものをどんどん代謝してエネルギーに変えることができなくなり、食べたものが明日の健康を左右する可能性もあります。 高齢者が体に必要な栄養素をきちんと摂ることは、子供の成長期と同じくらい重要です。 アミノ酸やコラーゲン、コンドロイチンなど、食品から摂りにくい栄養素もサプリメントや健康食品を使って手軽に摂れるようになりました。 食品では補いきれない必須アミノ酸などの栄養素はドラッグストアや薬局で手軽に購入できるので、無理に食品から摂る必要はありません。 ただし、どうしても食品を口にしておきたい栄養素もあります。 それは、牛乳やチーズなどに含まれるカルシウムと、肉に含まれるたんぱく質です。 また体の循環を正常化するため、お茶やアルコール飲料ではなく「水」を飲む習慣もつけておきたいところです。