老後の不安とお金

老後に一番不安に思う事とは何でしょうか?お金や寿命、自分の健康など、人それぞれ違った意見があると思います。 多くの人が挙げるお金の問題は、働けるうちに頑張って働いて貯蓄しなければ間に合わないとも言われますが、老齢に入っても仕事を続けられれば、貯蓄が少なくても生活費を自分で賄う事ができます。 日本人の寿命は男女ともに80代であり、女性は世界一になりました。 誰もが健康を意識して安全に生活できるようになった反面、もしかしたら長生きするのでは?という不安もあるかもしれません。 病気をした場合でも、進んだ医療処置が受けられれば寿命を延ばすことができます。 いずれにしても、長生きするということはお金がかかるということです。 逆に言えば、健康的でパワフルに過ごし、若い頃のように働き続けることを意識すれば、老後にお金の心配をする必要もなくなるかもしれません。 若いうちにできることは貯蓄ももちろんですが、一番大切なことは健康を維持することではないでしょうか。

老後の不安とペット

大切な家族の一員であるペットは、できれば死ぬまで一緒にいたい存在です。 犬でも猫でも、どんな動物でも大切に思う気持ちは同じ。 高齢に入ってからもペットを飼いつづけたいと思っている方も少なくありません。 しかしながら、ペットが生きている時にもし自分が病気や介護で飼育できなくなったら?と考えてみましょう。 あるいは突然病気などで命を落としたり、急に自宅で倒れて意識がなくなってしまったら?ペットはひとり、家に残されることになります。 ペットは人間ではないので、飼い主を失ってしまった場合でも、できることが限られています。 自力で家から出て助けを求められるわけではなく、ごはんがもらえなければ簡単に命を落としてしまいます。 ペットを飼育するには、飼い主自身が健康であること、そして責任が求められます。 高齢でペットを飼う場合、万が一の事態に対応できる人を見つけておくか、家族にお願いするしか方法はありません。 周りの人の同意が得られた場合でも、ペットがひとり取り残されることがないようにきちんと計画を立てておく必要があります。

老後の不安と健康

高齢になっても健康を維持できている人というのは、食生活や運動をきちんと行い、自己管理ができている人がほとんどです。 年齢がすすむにつれてだんだんと食が細くなっていきますが、逆にいつまでも健康でいるためには、食べなさすぎも禁物です。 どんどん衰えて行く骨や筋肉を維持するには、食事と適度な運動が欠かせません。 老後の健康問題は多くの人の悩みどころですが、何よりも若い頃からの食習慣や嗜好(タバコ、お酒など)を改善し、適度にセーブすることが大切です。 老齢に入ってから若い頃と同じように飲酒・喫煙を続けていると、病気を引き起こしやすくなります。 病気になれば病院に行きますし、病院に行けば医療費がかかりますから、健康であるに越したことはありません。 健康は一日で出来上がるものではありません。昔からのなにげない習慣が、老いてから結果として出てくることもあります。 醤油をたくさんかけたり、甘い物を食べたりといった習慣は、老後を視野に入れる場合早いうちから改善しておく必要があります。

老後の不安と最期を迎える場所

老後の悩みのうち、おひとりさまや子供のいない方が不安に思うことが「最期を迎える場所」についてです。 病気を持っていて、病院に入院し、入院中に亡くなる場合は問題はありませんが、自宅で最期を迎える場合は看取ってくれる人がいるかいないかが重要なポイントです。 誰にも看取られずに亡くなる場合は孤独死となります。 その後すぐに葬儀を執り行って貰えれば良いのですが、誰も周りに人がおらず、定期的に訪れる人もいない場合、遺体が放置状態となってしまいます。 遺体は死後すぐに腐敗を始めますから、自宅を汚す可能性もあり、遺体を処理する人にも迷惑をかけてしまいます。 孤独死を避けるには、看取ってくれる人を一人でも選んでおき、生前にお願いしなければなりません。 いつ最期の時が来るかは誰にも分かりませんから、定期的に自宅を訪れるようお願いしても良いでしょう。 町内会や村落ごと、マンション内など小規模なコミュニティの中で見回り活動をしている場合は、そこにお願いしておくと安心です。

老後の不安と災害

高齢者に限らず、誰もが日頃から備えなければならない事が、地震や台風などの自然災害です。 東日本大震災など、甚大な災害は時に日常生活を激変させてしまうもの。 特に高齢者は単身者や配偶者との二人暮らしが多く、いざという時に周りに頼れる人が少ないケースが少なくありません。 高齢者が災害に備えるためには、貴重品など非常時に持ち出せる物を自分の傍に置いておくことと、非常に逃げられる安全な場所の確保、そして逃げる方法や手順についても考えておかなければなりません。 老人ホームやケアハウスなどは災害時の対策を定めている場合が多いのですが、自宅に暮らしている場合は逃げる場所、方法をよく考えておく必要があります。 災害時、まず外に出てどこに向かうか?ということは常に考えておきたいポイントです。 また、走って逃げられない場合は誰かの力を借りなければなりませんが、誰と一緒に逃げるかという問題があります。 ふだんから近所の人と声を掛け合い、万が一に備えておくようにしたいものです。

老後の不安と子供

老後の自分が頼れる相手は、まず第一に自分の配偶者、そして次に子供です。 配偶者が自分より先に亡くなってしまったら、頼れる人は子供しかいません。 しかしその子供との関係が希薄で、介護をしてもらえなかったり、最期を看取ってもらえない方が増えてきています。 子供との関係は、子供が生まれた瞬間から始まります。 成人し、家を離れた後は子供もそれぞれの人生を歩み始めますから、家を出るまでが子育てと言えるかもしれません。 逆に言えば、子育て中の関係性が老後の子供との関わりに大きな影響力を持つものでもあるのです。 親の状況に関係なく、子供にも手が離せない状況はあります。親が老齢に入り、子供が現役世代になると、実家にほとんど顔を出せなくなる場合もあります。 しかしそれでも、子供が様子を見にやってきたり、電話やメールで連絡を入れてくれれば、親としてはありがたいものです。 子供が逞しく成長し、味方になってくれれば、親にとっては心強い存在です。 しかし子供にとっては親が、かつて誰よりも頼りにしていた存在なのです。 災害や病気など、万が一のトラブルが起きた時こそ、サポートし合える関係性が重要ではないでしょうか。

老後の不安と葬式

「合同葬」「家族葬」「樹木葬」など、さまざまな葬儀の方法が生まれています。 日本では古くから仏式もしくは神式でお葬式が営まれてきましたが、自分の死後、誰にどのように葬儀を執り行って貰うかは大きな悩みの一つです。 葬儀にまとまったお金がかけられるのなら、式場を借りてたくさんの参列者に来て貰い、大規模に葬儀をすることもできます。 逆に、葬儀にお金をかける必要がないというのなら、家族だけの慎ましい葬儀や、僧侶を呼ばずに直接火葬場まで送り届けてもらう「直葬」を選択することもできます。 いずれにしても、葬儀の形式や順序をどう進めるかという部分については、生前に家族とよく話し合って決めなければなりません。 葬儀は自分で執り行うことができません。 少しでも不安に思う場合は、家族にそれとなく話を切りだしてみるか、他の会話のついでに葬儀の話をしてみると良いでしょう。 事前に話し合いの機会を持っておくことで、送る側も送られる側も安心できるというものです。

老後の不安と日常生活

老後の生活は、多くの場合毎日が退屈になってしまいます。 というのも、老後は毎日が休みと同じことであり、趣味や仕事を続けていなければ一日すべての時間が自分のものになるから。 学生時代や若い頃は、自分の時間を持ちたくて仕方なかったという人も、いざ老後を迎えてみるとやる事がなく手持無沙汰になってしまうと言われています。 何もすることがないと、「このままでいいのだろうか?」と不安にもなります。 もちろん老後を迎えているのですから、何もしなくても決して怒られることはありません。 しかし、それまでの人生を忙しく過ごしてきた方にとっては、何もしないで時間を無駄にするのは良くないと考えがちで、自分にも何かできることはないかと趣味や活動を探し始めます。 日常生活をどう過ごすかは、若いうちに考えておきたいテーマです。 もちろん退職してからでも遅くはありませんが、何かひとつは楽しみを見つけておきましょう。 「老後にやってみたいこと」を決めておけば、第二の人生のスタートにもワクワクとした気持ちで臨めることでしょう。

老後の不安と病気

「病は気から」という言葉のとおり、心の中に芽生えた不安が体の不調や病気を引き起こす場合があります。 子供や若者でも、心の不調が病に至るケースは少なくありません。 人間の体の免疫機能は、神経系と関わっているとも言われており、心の不調が免疫力の低下に繋がる可能性もあります。 老後は特に、心の不調から体を病む人が多いようです。 というのも、人間は年を重ねるにつれて体の各機能が老いていきます。病気を発症してはじめて、「若い頃は病気知らずだったのに…」と落ち込んでしまう人もいます。 生きる事や病気にかかる事が恐ろしくなってしまうと、心は常にネガティブになり、前向きな気持ちから遠ざかってしまいます。 また、体の衰えを認識するごとに気持ちが落ち込んでいく人もいます。 いずれにしても、不安感が神経系や全身に及ぼす影響というのはゼロではありません。 逆に言えば、心を健康にして強く保っていることが健康への第一歩とも言えますし、歳をとってきたなと思った時こそ、心の不調に向き合うべきタイミングと言えるでしょう。

老後の不安をどう乗り切るか

お金や健康、病気、家族のことなど、年をとると色々なことが気がかりになってくるものです。 若い頃はほとんど気にしなかったし、気にする必要がなかったことも、年齢を経るにつれ小さな問題では済まされなくなる場合もあります。 人それぞれ不安の原因は違いますが、心に引っかかりを持つことが精神的な病気を引き起こしたり、体の衰えに繋がってしまうおそれもあり、不安が生まれてもできる限り取り除くようにしたいものです。 不安を溜め込まない方法としては、高齢者になっても話し相手を見つけることです。 自分から一方的に話すのではなく、相手の意見もきちんと聞いて、若い頃のようにコミュニケーションを取れる人を探す必要があります。 それが家族でも第三者でも、カウンセラーでも良いですが、会話のキャッチボールができる相手を見つけ、悩みを相談することが大切です。 高齢に入ると、不安なのは自分だけではありません。皆誰でも何らかの不安要素を抱えています。 人は決して一人きりでは生きていけず、誰かが傍に居てくれなければ心が不安定になってしまいます。 常に人に協力し、コミュニケーションを取ることが、不安を取り除き精神を健康に保つ方法です。